神森徹也 / 光と影

90年代後半ぐらいからこっち、日本の音楽がだんぜん面白かったのはもうたぶん間違いなくて、でもここ3〜4年はずっと明らかに止まってるか戻ってるかんじだった。それはきっと単にほとんどの人がついて行けてなかったからで健全なことだと思うし、逆にスタンダードなフォーマットに乗ったいい音楽がいろいろ出てきてて(ハナレグミとかマイスティースとか他たくさん)よかったんだけど、最近になって戸田誠司とかランタンパレードとか、ちゃんと流れに沿って進化した音楽がぽんぽん出てくるようになってきて楽しい。神森徹也4年ぶりのアルバムも抜群の作りこみインドアポップ。ひねくれればいいってものでもなくて、職人ぽくなってもつまらないところ、実験(外側)と歌(中身)を高いレベルで両立している。こういう分野にもまだまだ進化の余地があるんだなあと驚く。どうせほとんど無視されるのによくがんばってくれるなあ。まあ他にあまりすることもない人なんだきっと。(試聴