musashino_tkc2004-12-16

12月はいいね。のんびりしてて。誰がどこで忙しくしてるのか知らないけど、ぼくの行くようなところはどこも空いてる。静かだし、酔っぱらいが多いのもたのしい。酔っぱらいといえばおとといの帰り道、苦悶の表情で道の真ん中にしゃがみ込んでるOL風がいて。ここはバイオレンスシティ武蔵野市、終電過ぎにあぶないし、なんか人ごとにも思えなくて、心配で見てるうちにすっかりやさしい気持ちになってしまってお茶を買ってあげた。だいじょうぶ歩けますって、数歩歩いてまたしゃがみ込む。あんないい酔っぱらい方はなかなか出来ない。結局しばらく付き添ったあと家のそばまで一緒に歩いて、迷惑そうだったけど、なんかいい夜だった。これも12月のおかげです。あとこないだ公園で魚喃キリコを見かけて、一瞬話しかけそうになったけど覚えてるわけないのでやめたんだけど、両手を上着のポッケにつっこんでお腹のボタンの隙間から犬の顔だけ出して歩いてたのがうらやましくて、ぼくもウニ江さんにやらせてもらおうとしたら嫌がられてうまくいかない。ねこでは無理なんだろうか。それともコツがあるのだろうか。実はぬいぐるみだったりするのかもしれない。あるいはいっそ、剥製。死んだペットを剥製にして、肌身離さず連れて歩く女。もしくはファッションとして、剥製を身に付けてみた。そういうのもないとは言い切れないです。ぼくだってないとは思うよ。ないとは思うけれど、ないと決めつけたらそこで可能性はストップしてしまう。剥製、けっこういいじゃない。硬派なかんじで。よくわかんないけど、猟師っぽくて硬派だよ。なんとなく。やってみなよ。ぜったいかっこいいって。ぼくはやらないけど。だって、剥製なんか持ち歩かなくてもすでに十分すぎるほど硬派だから。石鹸で頭を洗うし、チョコに口溶けなんか求めないし。剥製よりずっと硬派だな。つうか剥製が硬派ってやっぱおかしい。そもそも剥製なんか持ち歩く人いない。頭おかしいよおまえ。